ぼてぼて茶

(ぼてぼてちゃ)
島根県  料理   
料理
   

島根県の郷土料理。出雲地方に伝わる庶民の間食。茶碗に、よく泡立つように茶の花を入れて煮出した番茶を注ぎ、熱いうちに長めの茶筅で「ぼてぼて」と音を立てながら泡立てる。泡立てたお茶の中に、ご飯、椎茸、高野豆腐、黒豆、かんぴょうなどの煮物、たくあんなどの漬物などの具を入れると完成。
奥出雲のたたら製鉄の職人たちが、高温の中での重労働の合間に片手で茶碗を持ち、座らずに立ったまま、茶の中に入れた食べ物を口に流し込む労働食だったと言われている他に、松平不昧の治世に発生した飢饉の際の非常食だったという説、や上流階級の茶の湯に対抗して庶民が考え出した、趣味と実益を兼ねた茶法であるとする説もある。 茶を独特の茶筅で泡立てる際に生じる音が「ぼてぼて茶」の名前の由来である。
ぼてぼて茶